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足に愛をこめて・・・

千葉県市川市で靴屋をやってます。

靴底が突然・・・!

こんな風になったら、そりゃ~ビックリしますよね?
靴底がぼろぼろになるという現象があります。それを、加水分解っていいます。

20071027171952.jpg

加水分解は、靴底でいうとウレタン製の靴底に起こる現象です。
それは、突然起こる化学反応ではありません。
ウレタンの生成(靴底の生産)から少しずつ加水分解と言う劣化が始まり、靴底の
内部強度が落ちていきます。靴底がぼろぼろになるというのは、内部強度が落ちた
靴底で歩行した時に力が加わり生じた最終的現象です。

ほとんど履いていないのに何年か振りに下駄箱から出して歩いたら靴底がボロボロ
崩れる~という経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか?
意外なことに、押入れや下駄箱などに長期保存するよりも実際に使用していた方が、
加水分解という現象は起きにくいのです。
もったいない~と大切にしまい込んでしまうより、愛用してあげた方が長生きします。
高温、低温の車の中にずっと置いていたり、雨に濡れたあと、充分に乾燥をしていな
かったなど、より過酷な条件の中で放置されたりするとソールの劣化を早めますので
ご注意を。

長年履いていなかった靴を履く場合はもちろん、いつも履いている靴でも数年経った
ものはソールのチェックをしたほうがよいでしょう。

当店でお取り扱いしている靴のほとんどは、加水分解が起こっても大丈夫!
オールソール修理をすることが可能です。
写真の靴ももちろん新品のソールに交換できるのであわてて捨てちゃだめですよ~


ちなみに・・・
加水分解を避けるにはウレタン以外の物質を使用するしかありません。
靴底には革底、ゴム底、EVA底、ウレタン底、発泡ゴム底等いろいろあります。
革底は加水分解は起きませんが、重い、滑る、水で硬くなる等の短所があります。
ゴム底は加水分解は起きませんし、化学薬品に強い特徴を持っていますが劣化は
します。また、短所として他の靴底に比べて重いです。
EVA底は軽く加水分解しませんが、薬品に弱く、滑りやすい短所があります。
一長一短なんですよね。
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